情報を発信するということ

ここ数年、あまりSNSやブログ等でアウトプットしてきませんでしたが、新たな挑戦に向けて、今後は文章でもアウトプットしていこうと思い、ブログをはじめることにしました。

このブログ自体の名前はなんでもよかったのですが、無料ブログサイトを使いたくなかったので、ドメインも取らないといけないですし、 inside out という名前にしました。

▶ inside out
ínside óut [副詞的に]
(1) 裏返しに, 引っくり返して.
(2) 裏の裏まで, すっかり.

という意味らしいので、なかなか含みのある良い名前だなと我ながら思っております。

# ちなみに、ディズニー映画のインサイドヘッドは 英語では inside out という題名です。

さて本題ですが、情報を発信する(=ブログを書く)、ということに関して実はけっこう、こだわりというか、思い入れがあります。

いま自分が属しているデジタルマーケティング分野も情報発信という意味ではつながるのですが、実は昔、オンラインメディアを運営していました。

今流行り(?)のキュレーションメディアみたいなものです。 結果的には失敗してしまったのですが、すこしだけこのときの失敗談を聞いていただければと思います。

当時(2010年頃)はFacebookやTwitterが一般化してきた頃で、誰もがすぐに情報をシェアしたり発信したりできる時代になっていていたのですが、一方でデマの拡散が問題になったり、いわゆるステマも問題になりはじめ、2011年には消費者庁が景品表示法における留意事項(直PDF)を出したりと、情報の真偽や信頼性について問題になっていた頃でした。

メディアの価値=広告指標(テレビであればGRP、インターネットであればCPM等)の構造が顕著となり、情報の質や正確性の優先順位が下がっていた、というか、それを測る指標がない状態だったと思います。(今もそうですが。)

商売なので、視聴率やimpを増やして広告売上が上がればいいということ自体は当たり前なのですが、そこに対してのカウンターパートの力が弱すぎる、もしくは方法が適切ではないことが問題だと思っていました。

規制強化という方向での解決は好きではない&本質的ではないと思っているので、情報の質についての指標を作り、それが広告枠や媒体としての価値に反映されるようなサービスを構築すれば、ステマやデマは広まりにくくなり、信頼性が高く、正確な情報は広まりやすくなると考え、サービスをはじめました。

サービス的にはニュースアグリゲーションSNSと呼んでいたのですが、様々なメディアの記事を集めてきて、アルゴリズム+人力によって記事に対してスコアを付与し、スコアが高くなる情報を生産した人、いち早くシェアした人の信頼指数が上がっていき、信頼指数の高い人がシェアした情報はスコアが上がるというものです。

情報の評価軸は、

  • 伝えている情報が正確
  • 情報に対しての利害が明確
  • 信頼指数の高い人からのシェアが多い
  • ニュースの場合は、情報の提供が早い

と設定したのですが、

そもそも、よくシェアされる情報は、恐ろしくどうでもいい情報が多く、情報が正確とか正確ではないとか、利害が明確とかの次元では無いことがわかりました。
そして正確性や利害の検証には膨大な作業が発生してしまいます。(30分くらいしか見てないですが、「校閲ガール」のような?)

また、広告主の広告KPIともマッチしていないこともわかりました。
広告を出稿する広告主はKPIとして、まだまだCTRやCPCを重視しており、どのメディアに広告掲載され、ブランドリフトはどの程度か、広告を閲覧したりクリックした人が実際に購入に至っているのか等の指標はあまり整備されておらず、とりあえず、代理店にまかせて、CTRやCPCを追うだけという状態でした。

必ずしも世の中がこの方向に向かっていたわけでも無い(今思えば実は逆行していた)という市場環境の中で、信頼性や正確性が重要だということを言っても、それがKPIと直結していないので、重視もされず、また、一般のユーザーもステマは嫌だけど、信頼性や正確性についてはそこまで意識をしていなかったことから事業としてはうまくいかなかったと考えています。
というか、この環境を変えていくのも役割だと思っていたので、環境のせいではなく、サービスの完成度を高めていく前に力尽きて長く続けられなかったというほうが正しいですかね。

ただ、この経験から学び得たものは多く、いまの自分の糧になっているとは思っています。

長々と書きましたが、要するに、言いたいことは、いまも基本的には思いは変わっておらず、自分が情報発信するときには、情報に対しての利害を明確にして、正確な情報を発信するということについては気を付けていきたいということです。

利害関係を明確にするという意味で宣言しておきますと、このブログには広告タグや、DMP等の情報取得タグも一切貼りません。 ghostというnode.jsベースのブログシステムを使っていますが、自分のGCP上に構築していますので、アクセスログについても、Googleが邪悪ではない限り、外部に提供することはありません。 
(厳密にはjqueryとフォントの取得で外部のサーバを参照しているのでそこへのアクセスログは残ります)

# GCP(Google Cloud Platform)をはじめてちゃんと触ってみましたが、結構いいかもと思いました。GCPについてもどこかで書きたいと思います。

いま事業としてやっていることや、やろうとしてること、自分のポジションがあるので、ブログの内容が完全にニュートラルというのは無理ですが、そこは利害を明確にしていきますので、割り引いて見ていただければと思っています。

初回のポストはこれくらいにして、次回以降は、いまの世の中、主に広告、マーケティング業界について感じていることや考えていることをアウトプットしていきたいと思います。

それでは、長文で失礼いたしました。引き続き、宜しくお願いします。

太田祐一

筑波大学卒業、マネックス証券入社、その後独立し、ニュースアグリゲーション事業を開始するも失敗、株式会社アドクラウドにて、日本初のDMPの開発に携わり、株式会社オウルデータの代表取締役社長に就任、サイバーエージェントへ売却。SATORI株式会社 Co-Founder。株式会社DataSign Founder 代表取締役社長。